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【敷金】原状回復トラブル・経年劣化(変化)等について詳しく書いてみた

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原状回復トラブル:経年劣化の詳細

 
原状回復トラブルの原因の1つに挙げられるのが経年劣化(変化)・減価償却に関する内容です。

経年劣化、減価償却の詳しい内容とガイドラインの考え方。

入居年数による賃借人負担部分や負担する範囲を詳しくまとめてみましたので宜しければご参照ください。

経年劣化・減価償却って何?

価値は減っていく!

建物や設備などの物の価値は購入時から時が経てばどんどん減っていきます。

例えば新車で車を購入し2年後に売却する場合、新車と同様または近い金額ではディーラーや中古車屋さんは買い取ってくれません。タイヤやエンジンなどの主要部分も使用頻度により損耗したりします。

ガイドラインでは入居から退去までの間に、クロスや設備などの「価値は減っていく」考えを取り入れております。

物の耐用年数!

物(建物・クロス・設備)の価値は年数が経過すれば価値や品質は減っていく事を経年劣化(経年変化)といい、その対象の物(建物。クロス・設備)には耐用年数があり使用年数により残存価値が変化していきます。

ガイドラインでは

この「経年劣化・減価償却」の考え方を国交省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では取り入れております。

そのためクロスなど「新品」の状態で入居して、退去後にクロスを「新品の価格」で請求するのではなく「入居した年数や交換した時期などを考慮して請求するべき」とあります。

要はクロスや設備は消耗品なので使えば使うほど価値は下がるので、新品の値段で請求するのはおかしいということです。

賃借人の負担割合

 
敷金精算などにおける原状回復費用の借主負担部分となるのは、故意・過失により汚損や破損した部分となります。

ただし借主負担部分となるのは、クロスや設備などの「残存する価値のみ」となっております。

残存する価値の計算方法、借主負担部分についてはこのようになります。

入居(経過)年数により負担割合が異なる!

物(建物・クロス・設備)の価値が減っていき耐用年数があります。

実際の借主の負担割合はどのようになるのでしょう。

下の図はガイドラインによる賃借人負担の負担割合表です。

賃借人負担割合表

上の図のように入居年数が長ければ長いほど借主の負担する割合は減っていきます。
前述でご紹介しております、経年劣化、減価償却の考え方がこの表に反映しております。

経年劣化、減価償却の考え方では入居後6年経過でクロスの価値は1円まで減ります

例えば賃借人の故意過失でクロスの交換が必要な場合、クロスの交換費用が50,000円の場合は賃借人の負担割合は1円が借主負担となります。

クロス等の交換時期によって負担割合が違う!

クロスや設備などの価値の変化については年数が経てば経つほど価値が減っていく事がわかりました。

でも入居するときに必ず新品に交換している訳ではないですよね。クロスや設備などの交換時期によって、もちろん価値は違ってきます。

先程の図を基にして、例えばクロスは入居する2年前に貼り替えたものであれば2年分左にシフトしていきます。

下図を参照して頂くと一番左の線は、クロスの貼り替えは入居の3年半前に貼り替えたものです。2そうすると赤い線は3年半分左にシフトします。入居者の負担はおよそ2年半の入居で1円となることになります。

ガイドラインではクロスのみではなく設備類などもこの考えを採用しております。

借主負担部分の計算

借主負担部分の計算は非常に簡単です。

まずは汚損・破損してしまった設備やクロスの残存価値割合を計算します。

残存価値割合の計算方法

残存価値割合=1-(居住年数(●●ヶ月)÷耐用年数(▲▲ヶ月))

クロスの耐用年数は6年となっておりますので耐用年数は72ヵ月となります。

その他設備ごとに耐用年数が違いますのでご注意ください。また耐用年数を月に直して計算します。

借主負担部分の計算方法

借主負担部分=実際の修繕費用×残存価値割合

実際にかかった修繕費用に入居年数に応じた「残存する価値」の割合をかけた金額が借主費用負担となります。

実例 ①

実際に借主負担の金額を計算してみましょう。

●入居年数2年
●クロス貼り替え費用60,000円

入居年数2年の場合、月になおすと24ヵ月になります。またクロスの耐用年数は72ヵ月となります。

こちらを計算式に当てはめて残存価値割合を出してみましょう。

1-(24÷72)=0.66

残存価値は66%となります。

クロスの貼り替えにかかった費用60,000円のうち「借主負担部分」は残存する価値部分のみとなりますので、修繕費用60,000円の66%となります。

借主負担部分=60,000円×66%

借主負担部分=39,600円

実例②

入居年数が長い場合はどうなんでしょうか?

●入居年数7年
●クロス貼り替え費用60,000円

入居年数7年の場合、月になおすと84ヵ月になります。またクロスの耐用年数は72ヵ月です。

あれ?クロスの耐用年数をはるかに超えています。

ということはクロスをどんなに汚してもクロスの残存する価値はないので、借主の費用負担は税制の改正もあり1円まで償却できるということになります。

クロスに限らず耐用年数を超える使用は借主の費用負担となりませんのでご注意ください。

経年劣化に関する判例!

原状回復において経年劣化を考慮することは実は判例でも出ております。

東京簡裁  平成14年7月9日  クロス・設備の残存価値が示された事例

東大阪簡裁 平成15年1月14日 経年劣化は賃貸人負担とした事例

詳しくはこちらをご参照ください

クロス等の負担範囲は?

クロス貼り替えは最小単位

クロスは経過年数により価値が減っていき、賃借人の負担する割合も入居(経過)の年数などにより違う事をご説明しました。

では、賃借人の故意過失などによりクロスの貼り替えが必要になった場合、貼り替えの範囲はどの程度までなのでしょうか。

ガイドラインでは「㎡単位が望ましいが毀損させた箇所を含む1面分までは貼り替え費用を賃借人負担としてもやむをえない」としています。

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全面貼り替えの判例もある

クロスの状態や部屋のクロスとの全体的な状態をみてクロスの面単位の貼り替えによって、部屋全体がチグハグになってしまう場合などは賃借人負担とする判例も実際に出ております。

もちろん入居の状態や入居年数などにより原状回復は様々ではありますので、一概にこうとは言えませんが念のためご確認ください。

こんなところも注意!

善管注意義務違反

ガイドラインである程度の指針が出ていても、入居者の管理の状態が悪ければその部分は入居者が負担すべきとしております。

「善管注意義務違反」は善良な管理者の注意義務を怠っておきた毀損・汚損など言い、例えばジュースなどの飲み物をこぼして綺麗に掃除をせずにしていたら、床や壁が腐ってしまったなどです。

内容として、入居者がしっかりと管理をしていれば起きなかった「汚損・破損」部分のことを指します。この部分は入居者負担となります。

個人間の契約が優先

交渉する際はガイドラインは法律ではない事を念頭に交渉しましょう。

もちろんガイドラインは判例をもとに作成されてますので交渉には有効な内容ばかりですが、勘違いをされる方が多いので注意しましょう。

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